「シーサイドパレス」解体惜しむ

  • 解体されるホテル。4階の塔屋は流失したが、建物は残り、地形変化で海水に浸るようになった(5月28日、気仙沼市で)
    解体されるホテル。4階の塔屋は流失したが、建物は残り、地形変化で海水に浸るようになった(5月28日、気仙沼市で)
  • にぎわっていた頃の南三陸シーサイドパレス。周辺の松林や農地は津波で流出し、ホテル(右上)だけが残った(和光建設提供)
    にぎわっていた頃の南三陸シーサイドパレス。周辺の松林や農地は津波で流出し、ホテル(右上)だけが残った(和光建設提供)

 An der Koizumi Bucht wird das alte Seaside Palace Hotel abgerissen. 1972 wurde es mit einem 2 Hekta großen Freizeitpark und Zoo eröffnet. Es war ein bekannter Ort für Urlaub, Versammlungen und um zu heiraten. Die Besucher kamen aus ganz Japan, aber mit dem Platzen der bubble Wirtschaft nach der Tourismus ab und 1987 musste das Hotel geschlossen werden.

Durch die mehr als 20 m hohe Tsunamiwelle am 11.3.2011 und das Absenken des Meeresboden nach dem Erdbeben, wurden über 200 m Strand und der Kiefernwald weggespült. Das Hotel lag als Ruine im Meer und wurde zum Mahnmal in Gedenken an den Tsunami.

Damit der 14,7 m hohe Betondeich errichtet werden kann, wird jetzt das Hotel abgerissen.

http://www.yomiuri.co.jp/local/miyagi/news/20150607-OYTNT50333.html

津波で甚大な被害を受けた気仙沼市小泉地区で、流出を免れた元総合レジャー施設「南三陸シーサイドパレス」のホテルの解体が6月下旬に始まる。かつて多くの観光客が訪れたホテルは、震災による地形変化の影響で海水につかるようになった。「海にたたずむホテル」として震災の脅威を伝えていただけに、解体を惜しむ声も出ている。

 施設を所有・運営していた東京の建設会社「和光建設」や登記簿によると、開業は1972年。約2ヘクタールの敷地には、鉄筋コンクリート4階建てのホテルのほか、遊園地や動物園などが並んだ。

 「小泉のにぎわいの象徴だった。知人の結婚式や、同窓会、職場の懇親会。何かあればいつもホテルを使っていた」。近くの仮設住宅で自治会長を務める及川清人さん(79)は懐かしむ。海水浴シーズンには県内外から大勢の行楽客が来訪し、駐車場はすぐに満車になった。しかし、施設は入場者数の減少などに伴い、87年に閉鎖された。遊具類は撤去されたが、ホテルは倉庫として使いたいといった民間企業からの要望などもあったため、解体せずに残した。

 震災で小泉地区は高さ20メートル以上の津波に襲われたが、海から約200メートル内陸にあったホテルは、併設されたボーリング場や周辺の松林、住宅が流されるなか、ぽつりと残った。震災による地盤沈下などで海岸線が陸側に延びた影響で、海中から突き出る形となったことから注目され、震災の語り部ツアーの訪問先にもなった。地元ボランティアガイドの会社員斎藤盛さかりさん(55)は「『震災前、一帯は陸地でした』と説明すると、参加者からは驚きの声が上がっていた」と話す。

 震災遺構の候補にも挙がったが、市は保存の難しさから選定しなかった。市に保存を求める住民からの積極的な働きかけもなかったという。斎藤さんは「防潮堤や街づくりの議論がヒートアップしていたためか、住民の間でホテルの話題が出ることはほとんどなかった」と語り、「保存費用などを考えると、一概に『残すべき』とは言えないが、もう少し議論があっても良かった」と惜しむ。今後は解体前の写真を手に、津波の脅威を伝え続けるつもりだ。

 近くで防潮堤整備を進める県は、ホテルについて「倒壊の危険性があり工事や完成後の支障になる」と判断。和光建設は1億円近い解体費が見込まれたため財産放棄し、県が解体することになった。海中にあることから工事は難航しそうで、完了時期は未定という。県は「危険なので立ち入らないように」と呼びかけている。解体後、一帯は海水浴場となる予定だ。