9時間前

宮古市の藤の川海岸周辺で計画されている県の防潮堤計画について、地元の磯鶏(そけい)地区の町内会役員や市議ら計6人は25日、計画の見直しなどを求める要望書を県に提出した。
要望書では、防潮堤の高さが路面から3〜4メートル、総延長が約300メートルになることから、海の景観が完全に失われると指摘。津波や高潮などの流入を防ぐため、津波の通り道となる国道45号に可動式の門扉で仕切る「陸閘(りっこう)」を設置すべきだとした。
磯鶏町内会連合会の中村一栄会長はこの日、要望書を県河川課の八重樫弘明総括課長に手渡した。さらに、町内会役員や市議らは、地図を使いながら東日本大震災での津波の浸水域や、防潮堤でなくとも防災対策が立てられることなどを説明。「車からでも海が見えるのが藤の川海岸の良さ」「藤の川に隣接する高浜地区の津波対策にもなり、陸閘は合理的」などと訴えた。
八重樫課長は「要望書を読み、検討して回答したい」と答えた。県によると、計画は防潮堤の詳細設計を進めている段階で、2016年度中の完成を目指している。【近藤綾加】
2015年09月26日