(いま伝えたい 「千人の声」2016:4)響け、届け、大槌の記憶 東日本大震災

2016年3月8日05時00分

 「被災したからこそ伝えられる音があるなんて、自己満足かもしれない。でも、そういう音はある」。岩手県大槌町出身のトランペッター臺隆裕(だいたかひろ)さん(21)は6日、故郷への思いを胸に東京のスタジオに入った。都内の音楽専門学校の仲間6人でつくったバンドで、自作したジャズの曲をレコーディングするためログイン前の続きだ。

バンドは昨夏、大槌での音楽イベント出演がきっかけで結成。バンド名を決めたのは臺さんだ。「槌音(つちおと)」。ふるさとの復興への願いを込めた。

震災が起きた時は、高台にある大槌高校で吹奏楽部の練習中だった。津波から逃げてきた人で体育館や教室はごった返した。ずぶぬれの高齢者。空腹を訴える子ども。やがてブルーシートに包まれた遺体が次々に運び込まれた。臺さんを含め、多くの部員が家を失った。

新学期、部活を再開すると、学校に避難している人から「うるさい」と苦情が来た。みんな疲れ、いら立っていた。こんな時に音楽が何の役に立つのか――。臺さんは自問し、無力感を覚えた。

ほどなく転機が訪れた。2011年6月にNGOが催した大槌の復興支援祭に吹奏楽部も出演。元気な曲を精いっぱい奏でると、涙を流して「ありがとう」と言ってくれる人がいた。臺さんも泣いた。

演奏会は以後も続けた。その中で、臺さんは考え続ける。約1300人が犠牲になった町で自分が生き残った意味は何か。亡くなった人たちを忘れない。そのためには何ができるのか。行き着いたのは、「震災の記憶を音楽で伝えよう」という思いだ。

1人でもバンドでも、頼まれればどこででも演奏する。そして、震災体験を語る。「僕は、僕なりの方法でずっと、被災地のそばにいます」

■この海と生きる

岩手県山田町の若江倫常(ともひさ)さん(21)は毎日午前2時、仮設住宅から港に向かう。かじかむ手で氷を漁船に運び、網を準備する。新米漁師だ。

高校生の時、津波で自宅を流された。卒業後、町を出て職を転々とした。故郷に戻り、漁船に乗ったのは母の勧めだ。収入は以前より増えた。「家を奪ったのは海。でも、豊かさをもたらすのも海なんだ」

まだ将来のことは考えられないが、自宅の跡地に、親と暮らせる家を建てたいと思う。「早く一人前になって、山田の漁業を復活させたい」

2012年の連載「千人の声」で紹介した被災者の一部の方々を、今年も訪ねました。

Kommentar:

新聞の影響が大きいので
少し書きたいと思います。

新聞を読んで下さった方々
本当にありがとうございます。

やっとここまでこれました。
被災して高校の制服と空っぽのバッグとスニーカーしか持っていなかった僕が
最高の財産である人との繋がりと自分なりの哲学を持って
どうにか生きてこれました。

あと数日で震災から5年。
最近よく夢をみます。
1番辛い夢は
5年前の3月10日に戻る夢です。
僕だけ震災の事を知っていてみんなに警告して、それでも結果何も変えることができない夢をみます。

他にも
単純にあの日のプレイバックの夢。もう2度と聞きたくない何百という建て物が津波で破壊される音。悲鳴。生臭いにおい。プロパンガスの爆発。火事で夜も明るかった空。そんな夢をみます。

流された家に帰る夢もみます。
記憶の彼方にある家の見取り図を夢が再構築してくれて、家の中を歩いては
あ、ここにこんなもの置いてたな と思い出すのです。

正直辛い夢ばかりです。
去年までこの夢たちはそんなに見ることはありませんでした。
なぜ、毎日のように夢を見るようになったのか。
きっと僕の中で震災と戦える条件が揃ったからだと思います。
今までのチャリティー活動は
感謝や祈りを1番に伝えてきました。絶望や死は避けてきました。怖くて逃げてました。
でもやっと
自分の考え方、仲間、環境、が揃って震災のポジティブさもネガティヴさも伝える心構えができました。だからこそ震災の曲を3曲書けたんだと思います。

これからは戦えます。
大人たちと一緒に戦えそうです。
僕は直接 町の復興に関われるほどの学や才能はありませんが
新聞にも書いて頂いた通り
僕は僕なりの方法で被災地のそばに居続けます。

明日の夜行バスで大槌に向かいます。今年も1番辛い日がやってきます。1番怖い日です。いつもこの日はトランペットを握っても手が震えます。でも5年間で関われた沢山の方々に背中を押してもらえて3.11は音を出します。
感謝と祈り
そして絶望と死
すべてを込めて音楽します。

次記事を書くのは3.11になると思います。
またその日は別のお話をさせてください。

兎にも角にも
素敵な記事を書いてくださった記者の川村さんに感謝です。

ヤフーニュースでも記事は読めるのでよろしければぜひ!

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